LA PORTE D’OR

店主のブログ〜

オカシナタビ 27 念願

2021.04.25

このブログはフィクションです。ご想像にお任せ致します。

待たされること数分。

店の奥から私服のおっちゃんが手招きをしている。全くもってよく分からないが言われるがままに付いて行く。

フランスの建物は見た目以上に奥深い。階段を上り奥の部屋へ通される。

この時点では、生きて帰れるの、また日の光を見る事が出来るのか・・・。不安しかない。

するとこの部屋へと、案内される。恐る恐るドアを開け中へ

ボンジュール!っと話かけられる

おお!チョコレートの神様、ムッシュ エヴァン!

すげー本物。

自分の書いた履歴書を見ている。

何やら話しかけて来るが、んーさっぱり分からない。

自分的に最初の一言目から推測する。

Pourquoiプルコワ?(なぜ)

恐らく何で家で働きたいと思ったのか?だろう。

セ デリシュー トレボン ショコラ

自分的には、ここのチョコレートはとても美味しい。と伝えたつもり。

次に

quandカン?(いつ)

いつ・・・。あー恐らくいつから来れるのか?だろう。

ありったけのフランス語を絞り出す。

マントゥノー

自分的には今からでも。と答えたつもり。

次に、親指と中指を擦り合わせ

combiennコンビアン?(いくつ)

あーそのジェスチャーはいくら欲しいんだ?かな。

給料の話か。自分は両手を指から先に向け、任せると伝える。

伝えたつもり。

すると、ムッシュが

オーケー。

ドゥマン シーゼロ マタン イシイ

明日、朝6時、ここに来い。

と。

おーなんだかよくわからないが、雇ってもらえるらしい。

やった。

 

 

 

 

オカシナタビ 26 いざ!

2020.11.18

このブログはフィクションです。ご想像にお任せ致します。

千里の道も一歩から、大器晩成、・・・。

都合の良い言葉を並べ、先の事など分からぬ時を過ごす。

連絡が来る当てもなく、もう捨てられているかも知れない。唯一の連絡先フランスにて購入した、いわゆるプリペイド式携帯。

鳴らない。

焦る気持ちもつのるが成す統べも無い。

んー、次なる一手を考えるか。

ここでプリペイド式携帯にも触れておこう。

携帯一つ買うにも勝負。店員と訳の分からぬやり取りをし、何とか購入。タバックと呼ばれる町中に点在する、日本で言う所のKioskにてチャージをする。

金額によって使える額が変わる。

例えば、

5ユーロ→5ユーロ

15ユーロ→18ユーロ分

30ユーロ→35ユーロ分

50ユーロ→65ユーロ分

100ユーロ→150ユーロ分

よくなけなしのお金を叩いて100ユーロチャージで使っていた。タバックにてカードを購入し、パスワードを入力して使用する。

日本に国際電話をかけよう物ならほんの数十分で終わるだろう。電話一つにも神経を使う。

プルルル・プルルル・プルルル

数日経った頃、携帯が鳴った!

勇気を振り絞り出てみる。

もしもし。

バリバリのフランス語で何か喋ってはいるが、全くもって理解不能。

たまにある間違え電話。

おいおい、止めてくれよ。

なかなか思う様には行かない。焦りと苛立ちの中時間だけは過ぎていく。

殺伐とした思いの中、又、携帯が鳴る。

又、さっきのおばちゃん。

だから違うって、電話を切る。

数分後、携帯が鳴った!

今度こそ!!

が、又さっきのおばちゃん。

もーしつこいね。又切ろうとしたその時、☆○¥※ジャンポール・エヴァン○☆¥$%。

ん、かすかにエヴァンと??

ここで初めて気づく。この方は恐らくジャン=ポール・エヴァンの事務員の方。

ジュマペール ユウヤ。

ありったけのフランス語で私はゆうやです。と

喋り続けるこのお方。

この場合、不採用の電話か、もしくは面接を受けに来い・・・。

なんとなーく、日時を言っている様にも聞こえる。が、憶測。さっぱり分からない。

ダコール(分かりました)

これ又、ありったけのフランス語で答える。

行動あるのみ、事務所のある店舗は分かっている。断りの電話なのかも知れないが乗り込む。

さっき電話をもらったゆうやですが・・・。

心の中ではこう言いたいが、ジェスチャーとこれ又ありったけのフランス語で伝える。

店員の方、困り顔でアトンション(ちょっと待って)

果たして・・・。

 

 

 

 

 

 

 

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