LA PORTE D’OR

店主のブログ〜

オカシナタビ 28 出陣

2021.06.13

このブログはフィクションです。ご想像にお任せ致します。

明日、朝6時にここに来い。

と、受け取ったが果たして・・・。

翌日朝、5時起床。店迄は自転車で20分位か。

5:30出陣。

大通りを右に曲がると、1キロ程先にノートルダム寺院が見える。

セーヌ川を渡り、ノートルダムの前を通りもう一度セーヌ川を渡る。

次に川沿いに右折。右手には、ルーブル美術館、左手にはオルセー美術館。

まだ夜明け前のパリ中心部、ほとんど人も車も走っていない。

なんとも贅沢な自転車通勤。

アレクサンドル3世橋を左折、アンヴァリッドの横を過ぎると間もなく店が視界に入る。

時刻は、5:45 店の前でタバコをふかしている人物がいる。誰だろう。

ビビリながらも、ボンジュール。

話かける。

すると

ボンジュール!%@★£◇#ユウヤ?

と、今確かに語尾にユウヤと

ウイ。ジュマペール ユウヤ。(はい。ユウヤです。)

と答える。更に話しかけられるがよくわからない。

鍵をもっている。シェフか。

カモンと、付いていく。ロッカーらしき所に通され、空いている棚を指さす。

ああ、そこ使えって事ね。よくわからないが、自前の白衣に着替え厨房へ。

外は真っ暗、初めて見る厨房。以外と広いのか。何人位従業員がいるのか、この人はシェフなのか、誰なのか、しばし待つ。

どんなに凄い人達が出勤して来るのか、ビビリながら待つ。

すると、ボンジュールと続々出勤。

ん?見た目、皆、若い?

ここで、まさかの出来事が!!

おはようございます。と、

??

ん?日本語、日本人!

自分より少し年上の日本人女性。

すげーこの人、今の自分から見ればフランス語ペラペラ。

聞けば、半年程前から働いているらしい。

何となーく1日が始まる。

まずは朝仕上げ、店頭に並べるケーキを仕上げる。

言われるがまま、見よう見まね。悪戦苦闘だが、流れ的には日本と同じだ。

ただ、日本では感じた事のない出来事も多い。

9時位だろうか、黒人のおじさんが出勤してきた。

?

はて?あの人は?

 

 

 

 

オカシナタビ 27 念願

2021.04.25

このブログはフィクションです。ご想像にお任せ致します。

待たされること数分。

店の奥から私服のおっちゃんが手招きをしている。全くもってよく分からないが言われるがままに付いて行く。

フランスの建物は見た目以上に奥深い。階段を上り奥の部屋へ通される。

この時点では、生きて帰れるの、また日の光を見る事が出来るのか・・・。不安しかない。

するとこの部屋へと、案内される。恐る恐るドアを開け中へ

ボンジュール!っと話かけられる

おお!チョコレートの神様、ムッシュ エヴァン!

すげー本物。

自分の書いた履歴書を見ている。

何やら話しかけて来るが、んーさっぱり分からない。

自分的に最初の一言目から推測する。

Pourquoiプルコワ?(なぜ)

恐らく何で家で働きたいと思ったのか?だろう。

セ デリシュー トレボン ショコラ

自分的には、ここのチョコレートはとても美味しい。と伝えたつもり。

次に

quandカン?(いつ)

いつ・・・。あー恐らくいつから来れるのか?だろう。

ありったけのフランス語を絞り出す。

マントゥノー

自分的には今からでも。と答えたつもり。

次に、親指と中指を擦り合わせ

combiennコンビアン?(いくつ)

あーそのジェスチャーはいくら欲しいんだ?かな。

給料の話か。自分は両手を指から先に向け、任せると伝える。

伝えたつもり。

すると、ムッシュが

オーケー。

ドゥマン シーゼロ マタン イシイ

明日、朝6時、ここに来い。

と。

おーなんだかよくわからないが、雇ってもらえるらしい。

やった。

 

 

 

 

Copyright 2015(c) La porte d’or All right reserved.