このブログはフィクションです。ご想像にお任せ致します。
明日、朝6時にここに来い。
と、受け取ったが果たして・・・。
翌日朝、5時起床。店迄は自転車で20分位か。
5:30出陣。
大通りを右に曲がると、1キロ程先にノートルダム寺院が見える。
セーヌ川を渡り、ノートルダムの前を通りもう一度セーヌ川を渡る。
次に川沿いに右折。右手には、ルーブル美術館、左手にはオルセー美術館。
まだ夜明け前のパリ中心部、ほとんど人も車も走っていない。
なんとも贅沢な自転車通勤。
アレクサンドル3世橋を左折、アンヴァリッドの横を過ぎると間もなく店が視界に入る。
時刻は、5:45 店の前でタバコをふかしている人物がいる。誰だろう。
ビビリながらも、ボンジュール。
話かける。
すると
ボンジュール!%@★£◇#ユウヤ?
と、今確かに語尾にユウヤと
ウイ。ジュマペール ユウヤ。(はい。ユウヤです。)
と答える。更に話しかけられるがよくわからない。
鍵をもっている。シェフか。
カモンと、付いていく。ロッカーらしき所に通され、空いている棚を指さす。
ああ、そこ使えって事ね。よくわからないが、自前の白衣に着替え厨房へ。
外は真っ暗、初めて見る厨房。以外と広いのか。何人位従業員がいるのか、この人はシェフなのか、誰なのか、しばし待つ。
どんなに凄い人達が出勤して来るのか、ビビリながら待つ。
すると、ボンジュールと続々出勤。
ん?見た目、皆、若い?
ここで、まさかの出来事が!!
おはようございます。と、
??
ん?日本語、日本人!
自分より少し年上の日本人女性。
すげーこの人、今の自分から見ればフランス語ペラペラ。
聞けば、半年程前から働いているらしい。
何となーく1日が始まる。
まずは朝仕上げ、店頭に並べるケーキを仕上げる。
言われるがまま、見よう見まね。悪戦苦闘だが、流れ的には日本と同じだ。
ただ、日本では感じた事のない出来事も多い。
9時位だろうか、黒人のおじさんが出勤してきた。
?
はて?あの人は?
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待たされること数分。
店の奥から私服のおっちゃんが手招きをしている。全くもってよく分からないが言われるがままに付いて行く。
フランスの建物は見た目以上に奥深い。階段を上り奥の部屋へ通される。
この時点では、生きて帰れるの、また日の光を見る事が出来るのか・・・。不安しかない。
するとこの部屋へと、案内される。恐る恐るドアを開け中へ
ボンジュール!っと話かけられる
おお!チョコレートの神様、ムッシュ エヴァン!
すげー本物。
自分の書いた履歴書を見ている。
何やら話しかけて来るが、んーさっぱり分からない。
自分的に最初の一言目から推測する。
Pourquoiプルコワ?(なぜ)
恐らく何で家で働きたいと思ったのか?だろう。
セ デリシュー トレボン ショコラ
自分的には、ここのチョコレートはとても美味しい。と伝えたつもり。
次に
quandカン?(いつ)
いつ・・・。あー恐らくいつから来れるのか?だろう。
ありったけのフランス語を絞り出す。
マントゥノー
自分的には今からでも。と答えたつもり。
次に、親指と中指を擦り合わせ
combiennコンビアン?(いくつ)
あーそのジェスチャーはいくら欲しいんだ?かな。
給料の話か。自分は両手を指から先に向け、任せると伝える。
伝えたつもり。
すると、ムッシュが
オーケー。
ドゥマン シーゼロ マタン イシイ
明日、朝6時、ここに来い。
と。
おーなんだかよくわからないが、雇ってもらえるらしい。
やった。