このブログはフィクションです。ご想像にお任せします。
さて、深夜のパリを出発。
途中、幾つかの停留所に停まる。例えるならハイウェイバスだ。
3,4時間程走ったか、どうやら休憩らしい。
耳をすませ、案内を聞く。英語とフランス語の案内、
多分、15分で出発すると言っている。
異国のドライブイン、パーキングエリア。
貴重品を身につけ他の乗客に混じって建物の中へ、カップの飲み物の自販機があった。
コーヒー1Euro(160円)いいね。言葉はいらない。
いっちょ前にエスプレッソを選択。一息。
さて、ぬかり無く足早にバスへ戻る。程なくして出発。
対したアナウンスも無く、乗り遅れれば自己責任と言う事か。
さらに走り続ける事、3,4時間。軽く夜が明けてきた。
そして、目的の地アムステルダムへ。
駅近の停留所で降ろされる。人の波について行くとアムステルダム中央駅。
帰りは明日の夜出発のバスだ。
まだ朝の時間帯だったが、寝床の確保。
駅から程近いぼろいホテル。案内には35Euro~と、ある。
覗くとフロントに人影が、片言の、片言のフランス語で話しかけてみる。
スーソワール アン ぺルソン OK?
自分的には、
今晩、1人 大丈夫?
的な。
OK! プティ デジョネ?(朝食は?)
気さくなおっちゃん、良かった通じてる!
ノー。いらない。コンビヤン?(幾ら?)
35Euro。
チェックインは14:00以降との事。
交渉成立!先払い、多少抵抗もあったがしっかりとレシートを受け取りまずは本日の寝床をゲット。
さて、町をぶらつく。露店で朝食にへんてこなパン?を買った。ナンみたいで以外と美味しい。
第一印象としては、町並みは綺麗だが、少し裏に行くと硫黄系の臭いが。
あまり、衛生的でない場所も多い。
たまに、奇声をあげている人がいたり飲んだくれも目に付く。
麻薬が合法な国。どことなく治安の悪さを感じる。
気を取り直し、アンネの家を目指す。
地図を頼りにしばし歩く。幾つかの水路を超えると行列が目に留まる。
直ぐに分かった。
1階は博物館になっている。写真など沢山の展示物があった。
そして、隠し扉、本棚の裏側に狭くて急な階段がある。
登って見ると、屋根裏部屋の窓から教会が見える、アンネも見たであろう自由を夢見た外の世界。色々な思いがかけめぐる。
食べ物も満足になく、音を立てず、昼間トイレも使えない。
なかなか、耐え難い空間。
壁には、ヨーロッパの地図が貼ってある。要所にピンが付いている。
連合軍の進軍状況ラジオで聴き、知るしをつけていたらしい。もう少しでアムステルダムの所で見つかってしまう。未だに誰が密告したのかは分かっていない。
当たり前に思ってしまう自由、人権、権利。
人は立場、どちらの側に立つかで物の見方が変わってしまう。
また一つ勉強になった。