LA PORTE D’OR

店主のブログ〜

オカシナタビ 38 見方

2025.11.05

このブログはフィクションです。ご想像にお任せします。

さて、深夜のパリを出発。

途中、幾つかの停留所に停まる。例えるならハイウェイバスだ。

3,4時間程走ったか、どうやら休憩らしい。

耳をすませ、案内を聞く。英語とフランス語の案内、

多分、15分で出発すると言っている。

異国のドライブイン、パーキングエリア。

貴重品を身につけ他の乗客に混じって建物の中へ、カップの飲み物の自販機があった。

コーヒー1Euro(160円)いいね。言葉はいらない。

いっちょ前にエスプレッソを選択。一息。

さて、ぬかり無く足早にバスへ戻る。程なくして出発。

対したアナウンスも無く、乗り遅れれば自己責任と言う事か。

さらに走り続ける事、3,4時間。軽く夜が明けてきた。

そして、目的の地アムステルダムへ。

駅近の停留所で降ろされる。人の波について行くとアムステルダム中央駅。

帰りは明日の夜出発のバスだ。

まだ朝の時間帯だったが、寝床の確保。

駅から程近いぼろいホテル。案内には35Euro~と、ある。

覗くとフロントに人影が、片言の、片言のフランス語で話しかけてみる。

スーソワール アン ぺルソン OK?

自分的には、

今晩、1人 大丈夫?

的な。

OK! プティ デジョネ?(朝食は?)

気さくなおっちゃん、良かった通じてる!

ノー。いらない。コンビヤン?(幾ら?)

35Euro。

チェックインは14:00以降との事。

交渉成立!先払い、多少抵抗もあったがしっかりとレシートを受け取りまずは本日の寝床をゲット。

さて、町をぶらつく。露店で朝食にへんてこなパン?を買った。ナンみたいで以外と美味しい。

第一印象としては、町並みは綺麗だが、少し裏に行くと硫黄系の臭いが。

あまり、衛生的でない場所も多い。

たまに、奇声をあげている人がいたり飲んだくれも目に付く。

麻薬が合法な国。どことなく治安の悪さを感じる。

気を取り直し、アンネの家を目指す。

地図を頼りにしばし歩く。幾つかの水路を超えると行列が目に留まる。

直ぐに分かった。

1階は博物館になっている。写真など沢山の展示物があった。

そして、隠し扉、本棚の裏側に狭くて急な階段がある。

登って見ると、屋根裏部屋の窓から教会が見える、アンネも見たであろう自由を夢見た外の世界。色々な思いがかけめぐる。

食べ物も満足になく、音を立てず、昼間トイレも使えない。

なかなか、耐え難い空間。

壁には、ヨーロッパの地図が貼ってある。要所にピンが付いている。

連合軍の進軍状況ラジオで聴き、知るしをつけていたらしい。もう少しでアムステルダムの所で見つかってしまう。未だに誰が密告したのかは分かっていない。

当たり前に思ってしまう自由、人権、権利。

人は立場、どちらの側に立つかで物の見方が変わってしまう。

また一つ勉強になった。

 

 

 

 

 

 

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