LA PORTE D’OR

店主のブログ〜

オカシナタビ 2 マック

2016.06.09

駅員にジェスチャーで状況を伝えなんとか通してもらう。              助かった。                                   パリに向かう電車に乗り込む。途中駅で工場でも有るのか作業服姿のいかついおっちゃん達が乗り込んできた。 スーツケースを握る手に力が入る、スリが多いらしい。 どうにかこうにか、パリ、サンラザール駅へたどり着く。

時は既に夕暮れ…。 手配書を頼りにホテルを探す。当時の沼津仲見世、すみやの隣辺りにあったHISにて飛行機の到着が夕方と言う事もあり 最初の2泊は日本から予約をしておいた。 主要駅の近くでと要望をしていたので幸いにもすぐに見つかった。 ホテルのチェックインを無事済ませ(手配書を見せただけ)ようやく部屋へとたどり着く。     一息つく。 なんとなく宙に浮いたような気分だ。 不思議な物で安心すると腹が減る。緊張と不安でそう言えば日本を出発して以来たいして口にしていない。

よし、晩飯を調達しにいこう。 周囲にはお店も沢山ある、しかし一人でレストランに行ける訳でもなくさ迷う。 見慣れた看板を見つける。マックだ。 なんとなく心踊る。   意を決して中へ、見慣れないハンバーガーが並ぶ。 とりあえずハンバーガーを3個 サイドメニューはポテト、ナゲット 飲み物はコーラ ざっとこれくらいは手振り素振り、つたない英語を交え必死に注文したつもりでいた。                   店員のおばちゃんは、特に聞き返す事もなく、うなずく訳でもなく奥へと下がる。   金額2ユーロ(約300円)?意外に安い。物価の違いか、あまりピンとこないがしばらく待つ。 すると店員さんが紙袋にも入っていない、水色の紙に包まれた物体を渡してくる。 はて?? 中身はフィレオフィッシュバーガー、1個?? こんな物は注文していない。 しかし、言い返せる余地もなく受けとる。

足早に立ち去る。未だにどの様に伝わっていたのか思い返す事があるが謎だ。 恐らく、自分の英語力のなさに、とりあえず、日本人には魚と言うことか・・・。

しぶしぶ、サンラザール駅へ戻る。売店は閉まってはいたがお菓子を売っている販売機があった。 そこで、安っぽいパッケージの法外な値段のポテチと水を買ってホテルへ戻る。

何も考えずコンビニに行ける事はとても幸せな事。便利すぎる日本では感じた事のない言いようのない気分だ。 やっとの思いで手にした、フィレオフィッシュバーガー、ポテチ、水 さもない物だが、美味しかった。こうして一日目が終わる。

よし、明日はアンジェと言う町までの切符買いに行こう。

写真は100ユーロ札。約14,000円位。 経験上、500ユーロ札、200ユーロ札、100ユーロ札とあるが、ほとんどの店で嫌がられる。偽造を疑われ、安い買い物で高額紙幣を出すと 断られる事が普通にある。 使い勝手が良いには20ユーロ札、50ユーロ札位。旅行時の両替は全て、50ユーロ札位にしてもらうことをお薦めする。

オカシナタビ 1 経験

2016.06.03

毎年5月1日を迎えると思い出す事がある、もう10年も前の出来事ではあるが良いも悪くも衝撃的な1日となった。

10年前、勤めていた菓子屋を辞めフランスに行ってみようと思った。と言ってもただの思いつき、特別知り合いがいる訳でもなく、当てがある訳でもない。         記憶の限りでは、4月終わり世間はゴールデンウイーク前、多少浮つく空気の中、成田空港よりパリへと向かった。

文章では坦々としか伝わらないが、飛行機の中、機内食が喉を通らない。気を抜くと狭い空間に気が狂いそうになる。 先の事を考えると、いっそこのまま墜落してしまえばいい。ちょっと本気で思った。それくらい気持ちに余裕がなかった。

シャルルドドゴール空港、当然の事ながら迎えなど無い。さっきまで隣に座っていた老夫婦は添乗員と共に笑顔で去って行った。

孤独。

パリ市内まで何で行こう。バス?電車?迷ったが電車で行こうと決め空港内の駅へ まず、最初の試練切符の購入。 窓口ではなく券売機、パリ市内までの運賃をガイドブックで調べ画面上の絵だけを頼りになんとか購入。 改札口、思い浮かべて欲しい、都会にありがちな無人の改札口。切符を入れ遊園地の入り口のような 手すりが回転しガッチャンと人、1人が通れるタイプ。 あろう事か、スーツケースのみ先に行ってしまい自分は入れない。

旅行者もほとんどおらず、困り果てていると遠くに駅員の姿がフランスに来て初めての外国語 大声でエックスキューズミイ。これが波乱の幕開けとなった。 写真は店の看板メニュー、フランボワーズショコラ、始めて食べた時衝撃を受けたこの味・感動を伝えるべく おすすめしております。 これから、フランスでの出来事を綴って行こうと思います。ぜひお付き合い下さい(^^)IMG_20160405_083831

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