このブログはフィクションです。ご想像にお任せします。
母を呼び寄せ、久々な気分の特別な時間。
パリをひと周りし、母が行ってみたいと言っていたモンサンミッシェル日帰りツアーへ参加。片道5時間、朝一パリを出発し夜戻って来る現地参加型のツアー。添乗員も日本人、お客もほとんど日本人。ああ、それだけでなんか嬉しい。
半年ほど前に、もう来ることも無いだろうと一人で行ったモンサン。
凄い物を見ても誰とも共有出来ない虚しさを知ったモンサン。
対岸のホテルに泊まり、翌朝まだ暗い中一人黙々と歩いて行ったモンサン。
帰りのバスが来なくて、結局夕方まで城壁で昼寝してたモンサン。
幸せな時間の流れる観光バスの中、色んな、色んな思いが頭をよぎる。さあ、いよいよ日本へ帰ろう。浮ついた気持ちと帰国へのビビった気持ち。無事入国出来ますように。常に祈る。
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プロエルメルで渡仏後初のクリスマスも終わり、兼ねてから心の奥にあったパリに出よう計画が持ち上がる。
難題山積みの中、日本での学生ビザ取得案が有力な方法になって行く。
とは言え、これも又難題だらけ。まず、ビザ取得とは何か??美味しいのか??くらい知識が無い。あらゆる手段を駆使し調べる。書類を揃え日本にあるフランス大使館に申請をする。許可が下りれば本人が直接大使館に行きビザの発給を受ける。
つまり1度は日本へ帰らないといけない。およそ1年ぶりのジャパン。嬉しい気持ちと無事入国出来るのか。不安がつのる。野郎一人旅、出国が1年前。‥普通に怪しい。そうだ、母を呼ぼう。
ビザ取得と言ってもどの位のスパンなのか?分からない事だらけだが取りあえず書類を送る所までを母に頼む。申請許可が下りたら日本に帰えろう。頃合いを見計らい帰国1周間位前に母にフランスへ来る様に頼む。
プロエルメルの店のシェフや仲間達。言葉もろくに分からない自分に色々と良くしてくれた。名残惜し気持ちもあるが何とか辞める手はずを整え店を去る。数少ないパリにいる知り合いに置いて行く荷物を預け日本から一人でやって来る母を空港に迎えに行く。
帰りの飛行機を合わせ、一緒に帰国する計画。消して一人旅では無い。母と一緒だアピールで何とか入国審査をパスしたい。色々、色々気が重い。なんかの映画であったビザの紙1枚の重さ少しは分かった気がする。母が日本から予約してくれたホテルに向かう。有難すぎる。
よく一人でパリに来てくれた母。1年ぶりの安堵感。ホテルにたどり着き一呼吸。
ん?急に胃が痛む。立っていられないほど。日本を出てから風邪一つひかず気を張っていた。ふと糸が切れた様に胃が痛んだ。ああ母さん。